気血水論とは


気血水とは生命活動に必要な要素

気血水論とは生命活動に必要な

の3つの要素について説いた学問の事を言います。

 

 

「血と水は何となくわかるけど気ってなんだろう?」

東洋医学を学ぶ上で疑問に思うのが気の存在です。

 

ここでは東洋医学における生命活動に必要不可欠な気血水について学んでみましょう。


意外と身近な気の存在

気とは何なのでしょうか?

 

実は意外と身近な所に気は存在しています。

 

 

日本語には…

 

・元気

・活気

・やる気

・雰囲気

・空気

 

など、「気」を使った言葉が多いですね。

この事から、昔から日本人にとって気というのは身近な存在であった事がわかります。

 

みなさんも

 

「あの人は元気があるな」

「あの人はやる気ないな…」

「このお店の雰囲気は最高!」

「山の空気は美味しい!!」

 

といった経験はありませんか?

 

 

目には見えませんが、確かに感じる事ができるもの。

 

それが「気」ではないかと自分は考えています。

 

この様に考えると何だか不思議な気の存在が、意外と身近に感じる事ができるのではないでしょうか?


身体の中にある気は運び屋さん

初めに、気血水は生命活動に必要な要素と述べました。

そのため、気は身体の中にも存在しています。

 

気を一言で表すと

 

エネルギー源

 

です。

車でいうとエンジンが気に該当するでしょうか。

 

エンジンであるため、身体の各機能を動かし必要な物を必要な個所へ運ぶ役割を担っています。

また、身体の周りのバリア機能も担当しているため、免疫機能とも関係があります。


気に生じる問題と対処の心得

気の問題は大きく分けて

 

・気が少ない(気虚)

・気の流れが悪い(気滞)

 

の二つに分ける事ができます。

 

気が少ない状態を気が虚すと書いて気虚(ききょ)と言います。

それに対して気の流れが悪い状態を気が滞ると書いて気滞(きたい)と言います。

 

 

それでは実際に気が少なくなると一体どんな症状がみられるのでしょうか?

それは…

 

・倦怠感

・疲れやすい

・風邪を引きやすい

といった症状がみられてきます。

 

気虚は過労や睡眠不足、偏った食生活などといった生活習慣に原因がある事が多いですので、まずは自分自身の生活習慣を見直してみるのが良いかと思います。

 

 

それに対して気の流れが悪くなると一体どんな症状がみられるのでしょうか?

それは…

 

・頭痛

・喉が詰まった感じがする

・胸やお腹が張る

・げっぷやおならがでる

といった症状がみられてきます。

 

気滞はイライラや不安、思い悩むといったストレスの他に、運動不足や暴飲暴食が原因となりますので、自分なりのストレス発散方法を見つけたり、適度な運動を行うのが良いかと思います。


東洋医学における「血」

みなさん、血と聞くとスパッ!と切ってしまった後に出てくる赤い液体の事をイメージするかと思います。

所謂、血液のことですね。

 

車でいうとガソリンが血に該当するでしょうか。

 ガソリンであるため、身体の各機能を動かすのに必要な栄養を担っています。

 

そのため、東洋医学における血は所謂血液の事を表すのですが、それだけではなく全身の栄養となり身体を養う働きもあります。

また、身体にある老廃物を回収してくれる役割も血は担っています。


血に生じる問題と対処の心得

血の問題は大きく分けて

 

・血が少ない(血虚)

・血の流れが悪い(淤血)

 

の二つに分ける事ができます。

 

血が少ない状態を血が虚すと書いて血虚(けっきょ)と言います。

それに対して血の流れが悪い状態を血が滞る=淤と書いて淤血(おけつ)と言います。

 

 

それでは実際に血が少なくなると一体どんな症状がみられるのでしょうか?

それは…

 

・ふらつきや立ちくらみ

・髪がパサつき抜けやすい

・情緒不安定

・眠りが浅くなる

・月経不順

といった症状がみられてきます。

 

血虚は無理なダイエットや偏った食生活、睡眠不足や大量の出血などで起こるため、気虚と同様にまずは自分自身の生活習慣を見直してみるのが良いかと思います。

また、女性の場合では月経でも血虚になりやすくなってしまうため、女性と血虚は切り離せない関係にあります。

 

 

それに対して血の流れが悪くなると一体どんな症状がみられるのでしょうか?

それは…

 

・しみやそばかす

・目の下のくま

・慢性的な頭痛や肩こりなどの痛み

・強い生理痛

といった症状がみられてきます。

 

淤血は過労や冷え、運動不足や暴飲暴食が原因となります。また、ストレスも原因となるため、生活習慣の見直しと自分なりのストレス発散方法を見つけるのが良いかと思います。


気と血の友好関係

気と血をそれぞれ、エンジンとガソリンと表現しました。

この事から気と血はそれぞれ互いに関係し合っている事がわかります。

 

気と血を陰陽論で考えると気は陽であり、血は陰となります。

また、気と血の作用から考えると気は血を押し流す作用があり、血は気に栄養を与える役割があります。

この様に気と血はそれぞれ互いに関係し合う事で身体の中のバランスを保っています。


水は身体を潤す存在

水はその名の通り水分を表しており、身体を潤してくれる存在です。

水のまたの名を津液と呼び、津と液に分けることができます。

 

津と液はそれぞれ

 

・津:陽の水分であり、体表を潤しサラサラしている。また、体温調節に関わる。

・液:陰の水分であり、体内を潤しネバネバしている。また、粘膜も潤す。

といった役割があり、「潤す」という役割は同じですが、どこを潤すかはそれぞれ違います。

 

 

この様に「水」は陰陽論では陰に属しますが、その中にも陰と陽があり互いに協力しながら身体の中のバランスを保っています。


水に生じる問題と対処の心得

水の問題は大きく分けて

 

・水が少ない(陰虚)

・水が多い(湿)

 

の二つに分ける事ができます。

 

水が少ない状態を水=陰が虚すと書いて陰虚(いんきょ)と言います。

それに対して水が多い状態を湿(たんしつ)と言います。

 

 

それでは実際に水が少なくなると一体どんな症状がみられるのでしょうか?

それは…

 

・身体が火照る

・乾燥肌

・めまいや耳鳴り

・足腰のだるさ

といった症状がみられてきます。

 

陰虚は加齢や過労、睡眠不足や栄養不足が原因となります。また、ストレスも原因となります。水は陰の時間である「夜間」に睡眠をとる事で作られるので、まずはしっかりと睡眠をとる事が大切です。

 

 

それに対して水が多くなると一体どんな症状がみられるのでしょうか?

それは…

 

・痰がよくでる

・むくみやすい

・身体がだるい

といった症状がみられてきます。

 

痰湿は暴飲暴食や運動不足といった生活習慣が原因となります。特に冷たい食べ物や飲み物が原因となりやすいので、まずは食生活から見直してみるのが良いかと思います。


大事なのは生活習慣

気血水は生活習慣の乱れでそのバランスを崩してしまいます。

何気ない日々の積み重ねが良くも悪くも身体に影響を与えてしまうため、まずは生活習慣を見直してみましょう。


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